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仙台は、海へ、山へ思い立ったらひょいっと行けます。そこには山菜や木の実、キノコに魚や貝などの自然の恵みが無数にあり、狩猟採集民族の血を騒がさずにはおきません。これほど恵まれた環境に暮らしながら、自然の恵みを堪能しないなんて勿体無い!そんな発想から、平成の縄文人「早ぶー」が海へ山へ出かけて大自然と大いに遊び、大いに喰らって仙台を満喫する方法を指南します!

※取材に当たりましては、所有者などの了解を得て行っております。所有者や関係者に無断で採取などは行わないで下さい。

December 2009
ムカゴでトロロめしはできるのか?【野遊び指南】

ムカゴの巻

ムカゴでトロロめしはできるのか?

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木々が色づく晩秋は、山芋掘りのシーズン。

山里に暮らす人々にとって、晩秋の楽しみといえば山芋掘りです。山芋は、葉っぱの栄養を芋に貯めて冬を越す植物ですから、葉っぱが枯れて全ての栄養を芋が取り込む晩秋が芋掘りのベストシーズンになります。

しかし、敵もさるもので、その頃になると蔓も枯れ、地面から離れてしまうため葉っぱを辿って行っても芋がどこにあるか分からなくなるのです。そこで山里の人々は葉っぱが色づく頃に下見をして芋のありかを確かめ、そっと自分だけが分かる目印を芋の蔓が生えている辺りに刺しておくのです。

しかも芋掘りがこれまた骨の折れる重労働。何しろ、1メートルは掘り下げなければならないのですから、体力と根気が要るのです。しかも森の地中は太い根が幾重にも走っていたり大きな石があったりと障害物の嵐で、汗みどろの格闘が延々と続くのであります。

1本の山芋を掘るのに慣れた人でも1~2時間は優に掛かってしまうという「晩秋の楽しみ」というにはあまりに過酷な作業になります。

嫁などは1本1万円近くで売っている自然薯を見つけるたびにオラに「掘って来い!」と命令するけれど、元来カバネヤミ(怠け者)のオラは決して山芋掘りにだけは手を出さないのでありました。

しかし、道端に生えていた山芋のムカゴを何気なく頬張って閃いた。(おぉ!ムカゴを大量に取ってすりつぶしたら、トロロめしになるのではないか)と。ムカゴならいたるところで手に入るし、上手くすればビールのつまみにもなりそうだ。早速実践~♪

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これがムカゴ。河原や林で見かけた事も多いのでは?
触るとポロポロ落ちてしまいますが、食べれば山芋の風味が楽しめます。

ムカゴというのは芋の球状の芽で、種と同じように土に落ちればそこから芽を伸ばして成長します。もちろん食べられ、多少の青臭さがあるものの山芋のようなトロミと風味もしっかりあります。

しかも山芋と違って簡単に採取できます。ムカゴはちょっと触るだけでポトリと落ちてしまうので、一つずつ取ろうとすると取りそこなう事が多く、少しイラッとします。そこで、風呂敷かレジャーシートなどを持って行って蔓の下に広げ、蔓ごとガサガサ揺すればボロボロと落ちるのでこれを集めれば実に簡単。ものの1分の早業です。

当日オラは魚獲りの三角網を持っていたのでこれを下に構えてガサガサやったら、こんなに取れてしまいました。(相変わらず目がイヤシイのがバレバレの大量採集)

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運がいいと一度にこんなに取れてしまいます。

自宅に帰り、インターネットでムカゴ料理を検索して見ると…あるわあるわ、旨そうなムカゴ料理の数々!…しかし、ないんです。ムカゴのトロロめしが…。あるのはムカゴを入れて炊いたムカゴめしばかり。(みんな発想が乏しいね~。よし、オラが目からウロコの新発見を実践して見せようじゃないか!)と一人張りきり、フードプロセッサーを引っ張り出す。

ムカゴと水を入れ、スイッチオン!おぉ、ほ~れみ~ろ!少々粒々が残っていて黒っぽいがどうして立派なトロロではないか。すり鉢で仕上げれば完璧だけど、洗い物が面倒だし、腹に収めてしまえば同じ事だと考え、そのまま食すことに。

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空気を含むので、2つかみほどのムカゴがドンブリ一杯に増えてしまいました…

試しに一口舐めてみる。ん?あれ?なんか淡白だぞ。味に余韻がない。香りもなんかイマイチ。何より、舌触りと喉越しが悪っ!ははは、これじゃ、トロロめしは無理なはずです。

あっさりとトロロめしを諦めた賢明なオラは、油やダシの助けを借りることに。メニューは2品。1品は「すりおろしムカゴの田舎揚げ」もう1品は「フライドムカゴバター醤油風味」であります。

●すりおろしムカゴの田舎揚げ

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卵や味噌を加えながら揚げているので、
一度に色んな味が楽しめて飽きない。

●作り方

(1)ムカゴをすりおろす(すり鉢で仕上げた方が良かったかもしれない…)

(2)だしの素少々と小麦粉を適当に加え、180度でカラリと揚げる

(3)(2)の残りに卵を加えて揚げてみる

(4)(3)の残りに味噌を加えて揚げてみる

●フライドムカゴのバター風味

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シンプルだけど、これは絶品。
バターとコショーのコクと風味がホクホクのムカゴにとっても良くあって、とってもおいしいです!

●作り方

(1)ムカゴを180度の油で素揚げする

(2)器に盛り、アツアツの内に塩・コショーをしてバターを一切れ乗せる

田舎揚げの方は醤油を付けて喰らいます。ふ~む。油のコクとだしの素のお陰で、味の余韻は格段にアップしたね。でも、山芋を揚げたものと比べるとパサパサ感は否めない。小麦粉だけよりも卵を加えた方がイケるし、さらに味噌を加えた方がもっと旨い。つまりは、ムカゴ自身の力不足は否めないのです。いかにしてムカゴの旨味を引き出すか…これはまた来年の課題だね。

フライドムカゴは絶品。皮付きのまま素上げしたので、ホックリとした旨味があります。しかも油とバターのダブルのコクで味わいが劇的に豊かになり、コショーの風味が全体を引き締めます。ビールのつまみには抜群の相性で、うっかりしていると2~3リットルは胃袋にすっ飛んで行きますのでご用心を!

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早ぶー(宮城県出身、脳年齢不詳)

◎プロフィール

仙台市内随一のおバカ高校卒業後、上京してコピーライターに。仙台に戻り、広告業界の片隅でくすぶり続けるも、ある日2000万円の懸賞に目がくらみ小説を書き始める。が、鳴かず飛ばずで現在に至る。「器用貧乏とは、器用な人間が貧乏するのではない。貧乏が器用にするのだ」という迷言を吐き、現在一人で文章を書き、写真を撮り、イラストを描いては小器用に生活している。愛読書はブックオフの100円文庫。

名前 コメント 投稿日時
ババコママ 面白い企画ですね。どれも思わず食べたくなってしまいます。次が待ち遠しいです。 20100117
kiriko フライドムカゴのバター風味、食べてみたいです。来年は風呂敷持って、近所の山に収穫に出かけたいと思っています。他にも食べられるものがあったら、いろいろ教えてください。 20100105
いっちょかす おっ、5コマ目の竹のザルのようなものは「み」でがすな。風でゴミなどを吹っ飛ばす道具だっちゃね。ザーッザッザッザザ!って使うんだよね。これを少し機械仕掛けにした「とうみ」っていうのもあったっちゃね。 20091228