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仙台は、海へ、山へ思い立ったらひょいっと行けます。そこには山菜や木の実、キノコに魚や貝などの自然の恵みが無数にあり、狩猟採集民族の血を騒がさずにはおきません。これほど恵まれた環境に暮らしながら、自然の恵みを堪能しないなんて勿体無い!そんな発想から、平成の縄文人「早ぶー」が海へ山へ出かけて大自然と大いに遊び、大いに喰らって仙台を満喫する方法を指南します!

※取材に当たりましては、所有者などの了解を得て行っております。所有者や関係者に無断で採取などは行わないで下さい。

February 2010
マツボックリの巻「マツボックリで自家製の炭は焼けるのか?」【野遊び指南】

マツボックリの巻

マツボックリで自家製の炭は焼けるのか?

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庭や林でシシヤマスする(もてあます)ほど手に入る
マツボックリの有効な利用方法が、ついに見つかるか!?

山や林をなんとなく徘徊していると良く出くわすものに、マツボックリがありますね。えっ、皆さんは山や林をなんとなく徘徊することはないの?

このマツボックリを何とか利用する方法はないものかと常々考えていたオラは、ある日ホームセンターの店頭で大発見。マツボックリを炭にしたものが、ン千円という小生意気な値段で売られていたのです。

観賞用とかで、イガグリや竹の炭などと一緒に、気取って陳列されています。モダンなインテリアにもなるし、空気をキレイにする効果もあるとかで、お上品な奥様たちが喜んで買って行くではありませんか。

(よし、自分で焼いてやれ)即座にオラは決定しました。無論、縄文人であるオラの目的は観賞用などという眠たいものでは決してありません。酒の肴を七輪で焼きながら喰らう、その炭にピッタンコなのではないかと考えたわけです。何しろ、マツボックリは開いた笠が着火にはもってこいの形状をしています。上手くすればライターでも着火できるかも知れません。

普通の炭の場合、着火が大変だし、着火したら着火したでいつまでも燃えています。酒を飲みながら、ちょいと肴を焼いて喰らうには、少し大げさになってしまうところがあります。ところが、マツボックリ炭なら、すぐに火がついて、ほど良く燃え尽きてくれそうな気がします。

しかも、タダで幾らでも手に入る!これは早速試さねば♪と考え、近くの山からマツボックリをどっさり拾ってきたのであります。

●早ぶー式空き缶炭焼き法!

炭は、燃え上がらないように空気を遮断して、蒸し焼きにして作ります。わざと不完全燃焼にしてほぼ炭素分だけにするわけですな。ということは、空気を遮断できる缶にでも入れて火の中に放り込んでおけば、炭が出来てしまう道理。

丁度いい大きさのクッキー缶がありましたので、これでマツボックリ炭をこさえてみることにしましょう。まず、フタの中央に釘で一つ穴を開けます。これは、煙用の穴で、煙の色で炭の出来具合を判断するためのものです。

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準備と言えば、空き缶のふたに釘で小さな穴を一つ開けるだけ。

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マツボックリを隙間なく詰め込んで準備完了。

あとは、缶の中にマツボックリを隙間なく詰め込み、カセットコンロで蒸し焼きにします。幸い、この日は風もなく、絶好の炭焼き日和。早速、着火。何しろ初めてのチャレンジなので、何分ぐらい加熱すれば良いのか見当もつきません。椅子を引っ張り出し、ジッと缶を睨みます。目安はただ一つ、フタの穴から立ち上る煙の色が白から、青く透明になれば完成らしい。

2~3分もすると、白い煙が立ち昇り始めました。・・・ところが、程なく煙は見えなくなる。どうやら、カセットコンロでは火力が全く足りないらしい。白く立ち上ったのは煙ではなく蒸気だったようです。

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カセットコンロでは火力が足りない事が判明。

早速、作戦変更。バーベキューコンロを引っ張り出し、炭火で熱することに。炭火で炭を焼くとは何ともオマヌケな話ですが、焚き火の出来ない現代ではこれしか方法がありません。人目を気にしてコソコソ火遊びするとは、まったくもって隠れキリシタンの気分です。

●炭焼き完了!即席火鉢づくり

炭火を熾し、缶を乗せてみます。程なく、煙が噴き出してきました。今度は少し黄色がかった煙が勢い良く出てきます。フタにあけた穴では間に合わず、フタの隙間からも濛々と立ち上り、あたりに松のいい香りを漂わせます。

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今度は濛々と煙が噴出します。

10分もすると煙の出も弱まって来ましたので、仕上げにダッチオーブンの要領で炭をフタの上に乗せて上下から加熱します。

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フタの上からも熱を加え仕上げに入ります。

さらに10分もすると、煙の量がぐっと減り、色も青みを帯びた透明に変わってきました。恐らく、これで完成です。缶を取り出し、ゆっくり熱を冷まします。と言っても、熱を蓄えるものはないので5分ほどで完全に冷えました。

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段々と煙の量が減ってきます。

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青白い煙に変われば完成。

そして、フタをあけてみると・・・おお!見よ、この見事な出来栄えを!マツボックリの形のまま、黒光りするオブジェへと変化しています。ホームセンターで気取って売られていたものと比べて何ら遜色はありません。

マツボックリ以外にも、落花生やドライフラワーでも出来るらしい。リンゴやパイナップルを炭にしたら、良いインテリアになりそう。バーベキューで残った炭火を利用して、炭焼きに挑戦してみるのもいいかも知れません。

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ついに完成!どうです、見事な炭でしょう。

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インテリア小物としても人気があるのも分かります。

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自家製マツボックリ炭が見事完成!

●肴を焼きつつ、チビチビやる極楽

今回は、おが屑を固めて作った「オガ炭」という炭を使いました。この炭は、普通の炭よりも沢山の灰が出ます。この灰を集めてドンブリかなんかに入れれば、即席の火鉢になります。これにマツボックリ炭を置いて、酒の肴を焼きつつ一杯やろうという魂胆です。

マツボックリ炭は予想通り、ライターでも着火できる優れものでした。ただ、予想以上に火力は弱い。火持ちも良くないので、5~6個をいっぺんに使うことにしました。

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ドンブリや鉢に灰を入れれば、
即席火鉢の完成です。

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こんな炭でも、案外火力があるのです。

ガスコンロで着火したマツボックリ炭を即席火鉢に入れ、網を載せて肴を焼いてみる。火力が強い時は灰をかぶせ、弱い時はフーフーと息を吹きかけ、火力調節をしながら、食材をいい感じに焼き上げます。縄文人のオラは火をいじるのが好きなので、こんな事をやっていると時間を忘れるくらい夢中になっちゃいます。

今回は、牛肉にタラキク、牡蠣、椎茸、ししゃもをじっくり焼きながら、チビチビと熱燗をやっつけました。焼きたてのフツフツいってるところをはむっと頬張り、すかさず熱燗でとろりと流す至福。う~ん、地球に生まれて良かったー!

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のんびり火をいじくりながら、好きな肴を焼いて食らう至福のとき。

今回の結論。空き缶とマツボックリがあれば、バーベキューコンロでも炭は自家製可能です。そしてマツボックリ炭は、チビチビやる一人酒にはもってこいです。ただし、火鉢は案外熱くなります。プラスチックなど熱に弱いものの上では使わないようにしましょう。また、一酸化炭素中毒の心配がありますので、締め切った室内で使うのもやめてください。

さぁ、あなたも早ぶー式空き缶炭焼き法にチャレンジしてみませんか?

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脂が泡立っているところをハフハフいいながら喰らうと
堪えられない牛肉の炭火焼き

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焦げ目の香ばしさとトロリとしたコク味が
絶品のタラキク。

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炭火によって甘味がじっくり引き出された
プリプリの焼き牡蠣。

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ひとたらしした醤油が香ばしい、
肉厚椎茸の炭火焼き。

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熱燗との相性抜群の炙り子持ちししゃも

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早ぶー(宮城県出身、脳年齢不詳)

◎プロフィール

仙台市内随一のおバカ高校卒業後、上京してコピーライターに。仙台に戻り、広告業界の片隅でくすぶり続けるも、ある日2000万円の懸賞に目がくらみ小説を書き始める。が、鳴かず飛ばずで現在に至る。「器用貧乏とは、器用な人間が貧乏するのではない。貧乏が器用にするのだ」という迷言を吐き、現在一人で文章を書き、写真を撮り、イラストを描いては小器用に生活している。愛読書はブックオフの100円文庫。

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