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仙台・旬の食材健康術

「四里四方で取れる旬の食材を食べていれば、人は健康に暮らす事が出来る」と、昔から伝えられて来ました。これを「身土不ニ」(しんどふじ)と言い、人の体と土(自然環境)は一体であり、二つに切り離せないという考え方です。昨今耳にする事が多くなった「地産地消」もその流れにあり、食と健康の関連性が、今、改めて見直されています。
そこで、仙台に暮らす私達は、いつ、どの地元食材を食べれば、どんな効用が期待できるのかを徹底レポート。もしも地元の食材にこだわる事で健康が手に入るとしたら、無駄な医療費は要らなくなるし地元の産業も元気になります。毎日の食卓から簡単にできる事をみんなで実践して、健康王国みやぎを作りませんか?
旬の食材は順次アップしてまいりますので、時々覗きに来てくださいね!

August 2010
今月の食材は…北上川のベッコウシジミ【宮城・旬の食材健康術】

●肝臓機能の強化  ●骨粗しょう症の予防  ●血行促進  
●貧血予防     ●抗ストレス      ●疲労回復  
●精神安定     ●二日酔いの改善    ●美肌効果  
●動脈硬化の予防

夏の元気と美容はシジミが解決!身までしっかり食べる事がポイント!
 

県北部を流れる大河・北上川では、夏になるとシジミ漁をする船で賑わいます。北上川のシジミはベッコウ色をしていることから「ベッコウシジミ」と呼ばれ、その大きさと味の良さで全国に知られるブランドシジミです。

特にベッコウシジミという種類があるのではなく、一般的に売られているヤマトシジミと同じ種類なのですが、この流域では硫黄分が少ないため、黒くならずにヤマトシジミ本来のベッコウ色のまま育ったのだそうです。つまり、清冽な環境で育ったピュアなシジミというわけで、これが豊かな味わいと大きさを生む秘密と言えるでしょう。

北上川のベッコウシジミは、2センチ〜3センチ、大きいものでは4センチ近いものもあり、単にダシをとるのではなく、アサリのように身を食べる醍醐味があるのがなんと言っても魅力です。

特に夏のシジミは産卵を前にしっかりと栄養を蓄えているため、ふっくらとして美味しい事で知られ、土用うなぎならぬ土用シジミとして、夏バテ予防のスタミナ食として古くから庶民に愛されて来たのだそうです。

ベッコウシジミを含め、ヤマトシジミの旬は産卵に備えて身の太る春から夏とされます。「土用シジミ」と呼ばれウナギ同様庶民の夏の栄養補給に大きな役割を果たして来ました。

一方「寒シジミ」というものもあり、こちらは本来、春から秋に何度か産卵する淡水産のマシジミの旬から言われたものでした。ところが、今ではマシジミが激減してしまい、ヤマトシジミが代役を務めている状態。

ヤマトシジミは水温が下がる冬には底土に深く潜って成長も止まります。そのため、身は太ってはいないものの十分な栄養分を蓄えており、深いコクを楽しむ事ができることから人気があります。つまり、シジミには夏と冬2つの旬があると言われているのです。ただし、北上川のシジミ漁は6月〜11月の半年間のみ。地元産のシジミを楽しむなら、今の時期を逃さず思う存分味わいたいものですね。

みそ汁の具として人気の高いシジミは、昔から『生きた肝臓薬』といわれるほど肝機能を修復・活性化する栄養分を豊富に含むことで知られてきました。

シジミが持つ効果と栄養素は、 胆汁の排泄を促し肝臓の解毒作用を活性化させるタウリン、発育のビタミンといわれるビタミンB2、赤いビタミンと呼ばれ造血に欠かすことのできない、肩こり・腰痛の緩和にも役立つビタミンB12、鉄分を豊富に持つため、肝機能障害、貧血の予防にも効果があるとされます。

また、味覚障害の予防効果がある亜鉛、ストレスを抑え、骨や歯の発育に必要なカルシウムといったミネラルも豊富です。さらに、シジミの身に含まれるたんぱく質、レクチンなどが作用し、肌や喉の強化、免疫力の強化など体の中に入ってこようとする悪い菌を防ぐ作用もあります。ちなみにシジミに含まれるB12と鉄はレバーに匹敵。ビタミンB2はウナギの1.4倍 、牛や豚ヒレ肉の2倍という栄養満点の食材です。

効能をまとめると、肝臓機能の強化、骨粗しょう症の予防、血行促進、貧血予防、抗ストレス、疲労回復、精神安定、二日酔いの改善、美肌効果、動脈硬化の予防など。これらの栄養素は、ダシをとっても身に半分以上は残っているので、みそ汁などのだしとしてだけではなく、身もしっかり食べることがポイントです。

ちなみに、二日酔いの場合はシジミの味噌汁と梅干しを一緒に食べると相乗効果があるそうですのでお試しを。

   
ベッコウシジミのニンニク醤油浸け
<材料>(1人前)
ベッコウシジミ   100g

 大さじ1
醤油   大さじ1
みりん   大さじ1
にんにく
しょうが
  各1片
たかのつめ   1本
ラー油   少々

<作り方>
1 ニンニクはスライス、しょうがは千切りにしておく
2 鍋にシジミと水を入れ、酒を大さじ1を加えて蒸し煮する。殻が口をあけたら火を止める
32の鍋に残りの材料を全部入れ軽くまぜる
4 荒熱がとれたら冷蔵庫で2〜3時間冷やしてできあがり
早速、殻ごと摘まんで、むしゃぶりついてみる…。ほど良く冷えた食感が夏に心地よく、シジミ独特の風味がパ〜ッと口中に広がります。見た目はシジミの味噌汁と大差ありませんが、たかのつめとラー油が効いているので、味は意外にもエスニック。後からやって来るピリ辛が、シジミの味をきりりと際立たせて実に美味。そこへ、ほど良く冷やした金龍蔵の純米吟醸をクイっと流し込むと、口の中を突き刺していたピリ辛は嘘のように丸くなり、芳醇な吟醸香がスーっと鼻腔をくすぐるではありませんか。枝豆同様、こういうチマチマした作業の伴う酒肴は、ついつい夢中にさせるようで、気が付けばあっという間に完食!酒も半分ほどが胃袋に消えており、これは先が思いやられます。
   
ベッコウシジミの白酢あえ
<材料>(1人前)
木綿豆腐    半丁
しじみ
  100g
きゅうり
  0.5本
つゆ
  適量
ポン酢   適量
醤油 適量

<作り方>
1 豆腐はペーパータオルに包んで軽く重しをし、15分ほどおいて水きりをする
2 しじみはよく洗って鍋に入れ、水から煮る。殻が開いたらざるに上げて貝と煮汁に分け、粗熱がとれたら殻から身を取り出す(煮汁は味噌汁などに活用)
3 きゅうりはごく薄い小口切りにし、塩水に浸してしんなりさせ、水分を十分にしぼる
4 3をボウルに入れ、ぽん酢としょうゆを適量をかけて下味をつける
51をフードプロセッサーにかけ、途中で下準備した水で割ったつゆを加え、なめらかになるまでかくはんする
6ボウルにしじみの身、きゅうり、和え衣を和える。味を見ながらぽん酢と醤油で好みの味に調え、器に盛って出来上がり
比較的大きなベッコウシジミですが、それでも所詮はシジミですので、身を取り出すのが中々大変です。それでも身が小さい分、一度に沢山のシジミを食べることになり、味はすこぶる濃厚。さらにポン酢を加えた豆腐は、チーズのようなマッタリとした味わいとなり、シジミと絡み合ってえもいわれぬ旨さを爆発させています。そこへシャキシャキしたきゅうりの食感と香りが加わり、後味をサッパリとまとめてくれるのです。「金龍」との相性もまた絶妙で、舌にマッタリとからみつく旨味をサラリと洗い流してくれるので、グラスに加速がついてほとほと困ってしまいました…。
   
ベッコウシジミの柳川風
<材料>(1人前)
しじみ   200g
ごぼう   25g
三つ葉   2本
  1個
  大さじ1
みりん   小さじ2
しょうゆ
  小さじ2
砂糖
 小さじ1

<作り方>
1 しじみは酒蒸しにし、身はとり出し、汁はこしておく
2 ごぼうはささかきにし水に放し、三つ葉は4cm位に切っておく
3 しじみの汁に水100ccを足して、酒・醤油、みりん、砂糖を加えて2のごぼうを入れて煮る
4 ごぼうが好みの固さになったら1のしじみと三つ葉を入れ、沸騰した時点で溶き卵の半量を入れて全体を静かに混ぜる
5再び沸騰したら残りの卵を流し入れフタをして火を消し、半熟状態で仕上げる
シジミの土臭さには、ごぼうの土臭さが合うのではないかと踏んでいましたが、予想通りバッチリの相性でした。鰻や牛肉ほど強い主張はしませんが、噛み締めればシジミ独特の風味がジワジワ滲み出し、やがて口中をシジミ一色に染め上げてしまうのです。やや野性味の強いシジミとゴボウをとろりと仕上げた半熟卵がまろやかにまとめ上げて、旨いのなんの!これまた「金龍」がすすむ!すすむ!ごぼうのような個性の強い香りも、シルクのベールでくるむように品良くまとめてくれるのです。シジミの柳川風は、多めに作っておいてご飯に乗せ、お茶をかけて締めの一杯にするのもお奨めですぞ。
 
 
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